鹿児島県南薩地域の皆さまが安心して暮らせ、心の支えとなる病院を目指します。

薬の使用期限について

 薬には使用期限があることをご存知ですか?病院で処方された薬を全部飲み切る前に症状が良くなったため、薬が余ってしまっている方もいらっしょるのでははないでしょうか?

 

 一般的に薬の使用期限は、内服薬は3年、漢方薬は5年の使用期限のものが多いです。
 しかし、これは薬の箱を開けていない場合において、光や温度、湿度が管理された状態での使用期限です。保管状態が適正でなかった場合は、使用期限が残っていても     有効成分が減っている場合や品質が変化している場合もあるため、長い間置きっぱなしになっている薬やいつ貰ったかわからない薬は処分することをおすすめします。中には、冷蔵庫での保管が必要な薬もありますので、注意する必要があります。
 開封している薬は、以下の期限を目安に処分しましょう。

薬の種類使用期限
粉薬・顆粒 3~6ヶ月
カプセルや錠剤、座薬、軟膏など 6ヶ月~1年
目薬や自己注射製剤 1ヶ月
シロップなどの液剤 細菌が繁殖している場合があるため、残ったものは処分

 また、薬は時間の経過に伴い、変色・変形したり、薬の効果が減弱したりすることがあります。使用期限の過ぎた薬は品質の保証が出来ないため、服用しないことをおすすめします。中には、使用期限を過ぎたり、保管状態が悪かったりすると、体に悪影響を及ぼす薬もあるので注意が必要です。

 

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 病院で処方される薬は、3日分や7日分などと飲む期間が決められて処方されます。つまり、病院で処方される薬はその期間内に飲み終えるという前提で薬が処方されています。特に、抗生物質などは症状が良くなっても自己判断で飲むのをやめないで、処方された期間しっかり飲みきりましょう。
 病院で処方された薬を次に同じ症状が出たら飲めるように保管しておく方も多いですが、同じ症状でも異なる病気の場合があるため、その都度、専門の医師に診てもらうことが大切です。

 

 薬は少なからず体に負担をかけますので、症状にあった薬を適切にすることが大事です。時間があるときは薬を整理して、薬の期限が切れていないかどうかチェックするよう心掛けましょう!

 

 

使っていますか?お薬手帳

   お薬手帳とは、皆様に処方されたお薬の名前・飲む量・回数・飲み方等を記入する手帳です。お薬手帳を提出していただきますと、医師や薬剤師は、皆さんの過去の副作用の経験やアレルギーは無いか、皆さんがどのようなお薬をどれくらいの期間服用しているのかを一目で判断できます。また、複数の医療機関からお薬をもらっている場合、お薬が重複していないか、飲み合わせは悪くないか、お薬手帳で確認しています。

お薬手帳

お薬手帳は、日本全国どの医療機関でも使うことができるので、旅先で急に具合が悪くなった時でも、手帳を見せればいつもと同じ種類のお薬を処方してもらえます。

 災害時や救急時にもとても役に立ちます。実際に東日本大震災の時にはお薬手帳の情報で早期に適切な治療に結びついた例が数多くありました。とても大事な手帳ですので、この機会にぜひお薬手帳をお持ちください。

 

健康食品と薬について

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 近年特に愛用する人が多い健康食品やサプリメント。食生活で不足がちになる栄養素を手軽に補えるのは便利ですが、医師から処方されている医薬品成分と健康食品の成分の飲み合わせについては、科学的事実が明らかでないことが多く、薬の服用中に自己判断で健康食品を摂取することには大きなリスクを伴うことがあります。副作用についての心配や試してみたい健康食品がある場合には、自分で判断せず医師や薬剤師などの医療関係者に必ず相談しましょう。

 

 また、利用歴をお薬手帳に記録しておくことも大事です。健康食品を使う場合、「何を」「いつから」「どのくらいの量・頻度で」飲んでいるのかをお薬手帳に記録しておきましょう。そして、体調に異常を感じたときはすぐに中止してください。自分では体によいと思っていても、飲み合わせや個人の体調、体質によって、また製品に問題があった場合など、予期せぬ健康被害が起きる可能性もあります。異常を感じたら直ちに摂取を中止し、必要ならば医療機関を受診し、保健所にも相談するようにしましょう。健康食品を利用してはいけないのではなく、全ての健康食品が危険であるわけでもありません。上手に利用していきましょう。

代表的な薬と相互作用のある食品

青汁、クロレラ、納豆

青汁やクロレラ、納豆等は血液を固める因子を活性化するビタミンKが豊富に含まれるために、同時にとると薬の効果を弱めて血栓を形成する恐れがあります。
代表的な薬剤:ワーファリンカリウム

セントジョーンズワート

薬物を代謝する酵素が誘導され薬の分解が促進されるため、効果を減弱させる恐れがあります。
代表的な薬剤:抗てんかん剤、気管支拡張剤等

グレープフルーツジュース

グレープフルーツに含まれるフラノクマリンが、薬の正常な働きを妨げる恐れがあります。
代表的な薬剤:Ca拮抗薬、高脂血症薬等

イチョウ葉エキス

イチョウ葉エキスの血液循環を良くする働き改善効果により、出血傾向を高めてしまう可能性があります。
代表的な薬剤:抗凝固薬

 


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