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ジェネリック医薬品

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 最近「ジェネリック医薬品」という言葉をよく聞かれると思います。今回は、「ジェネリック医薬品」について簡単にご紹介したいと思います。

 

ジェネリック医薬品は、先発医薬品(いわゆる「新薬」)と有効成分や用法用量が同じ医薬品です。先発医薬品は、有効性・安全性を保証する膨大な資料を添えて、審査機関に申請し承認された医薬品で、一般的には10年~15年位の年月と150~200億円にも上る費用がかかるとされています。そのため、市販後相当年数(概ね10年)は、特許で保護され、ジェネリック医薬品の申請は認められません。一方、ジェネリック医薬品においては、成分の有効性・安全性は先発医薬品で確認されているとみなされますので、審査機関に申請する際に必要な資料は限られます。そのため、かかる年月と費用も3~5年、3,000万~1億円とされています。そのため、ジェネリック医薬品の薬価は先発医薬品と比較して低く設定されています。
 「同じ成分で薬価が安ければ、ジェネリック医薬品の方がいいに決まっている」と感じられた方もいらっしゃると思います。しかし、先発医薬品と成分は同じであっても、防腐剤等の添加物や製造方法が異なっている場合があり、一概に比較するのは難しいのが現状です。
 包括医療制度「DPC」参加医療機関の増加など、医療費適正化に向けた動きが加速する中、ジェネリック医薬品の活用が一層もとめられています。そのような状況において、ジェネリック医薬品の選定に関する客観的かつ合理的な判断基準を示し、患者さんに安心・安全でかつ適正な費用の薬物療法を提供することが、今日の薬剤師に課せられた大きな使命の一つであると考えます。

《 Q&A 》

Q:ジェネリック医薬品は日本や他の国でどのくらい普及していますか?

A:2009年現在、アメリカ71.6%、カナダ66.2%、イギリス65.2%、ドイツ62.9%、日本17.6%です。

Q:他の国でジェネリック医薬品が日本より普及している理由は何でしょうか?

A:様々な理由が考えられますが、薬剤師と患者が相談したうえで医師が処方した医薬品を同一成分のほかの薬に換えることのできる「代替え調剤」や医師が処方せんを発行する際、商品名でなく一般名で薬を処方する「一般名処方」などの制度が実施されているためではないでしょうか。

Q:今、服用している薬をジェネリック医薬品に変えたいのですがどうしたらいいですか?

A:院外でお薬を受け取られる患者さんについては、お気軽に主治医または調剤薬局の薬剤師にご相談下さい。効果や流通に問題のないジェネリック医薬品を選定し、ご提案させていただきます。

 なお、計算窓口やFAXコーナーに「ジェネリック医薬品希望カード」(写真6)を準備していますので、ご活用ください。

 また、院内でお薬を受け取られる患者さんについては、病院で準備している医薬品の制限上、ご希望に添えない場合がありますので、ご了承下さい。

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(写真6)

 

 

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