はじめに
虫さされや湿疹がでたとき、薬局や薬店で塗り薬を買ったことがあるかと思います。
その時、お薬をよく見てみると、同じ名前の薬なのに「軟膏」や「クリーム」などがあることに気づかれたことはないでしょうか。
気にされる方は少ないかと思いますが、実はちょっとした違いがあるのです。そこで今回は、塗り薬の種類について説明したいと思います。
特徴
軟膏
ワセリンなど油脂性の基剤に薬の成分を加えたもので、患部を保護する力が強い特徴があります。刺激性も低いため、やけどやかさぶたのついた患部など幅広く使われます。
欠点としては、クリームに比べるとベトベトします。
クリーム
油脂性の基剤に水と界面活性剤を加え薬の成分を加えたもので、べとつかず水に溶けやすいので簡単に水で洗い流せるのが特徴です。カサカサした患部に向いていますが刺激性があるので注意が必要です。
液剤・ローション
虫刺されや水虫の薬などに多い液体タイプは、アルコールが含まれている商品が多く、 軟膏やクリームより患部への吸収が速いという特徴があります。また、頭部など毛髪の生えている箇所にも使用できます。
欠点としては、クリームよりさらに刺激が強く、乾燥させる力が強いので、皮膚が剥けてしまっているような場所には適しません。
その他
一般的に、べたつくのが気にならない方や皮膚の弱い方は、クリームより軟膏のほうが無難です。
また、薬の持続力(効き目の長さ)は“軟膏>クリーム>液剤・ローション”の順となり、薬の浸透力(皮膚にしみこむ力)は“ローション>クリーム>軟膏の順となります。
これから夏になり、虫さされ等で塗り薬を使う機会もあるかと思います。お薬を買う際、今回のお話を参考にしてみてはいかがでしょうか。