本院職員は,患者さんの人としての尊厳と権利を尊重し,本指針に基づいて質の高い医療の提供に努めます。
臨床倫理指針の原則
- 患者さんへの十分な情報の提供により,理解と同意のもと医療を行う。
- 提供する医療は,最小のリスクで最大の益がもたらされるよう努める。
- 公平.公正な医療を行う。
- 院内倫理委員会の方針に従う。
臨床倫理問題への対応指針
- 医療行為の妥当性
当院,臨床倫理指針の原則に基づいて判断することを基本とするが,必要時に応じて院内倫理委員会へ倫理審査申請を行い,その決定に従う。 - 説明と同意
理解可能な方法と内容で十分な情報を提供し,自主的な同意を得て医療を提供する。 - 自己判断不能な患者への対応
適切な代理人に説明し,同意を得る。
適切な代理人がいない場合は,臨床倫理指針の原則に従い判断する。 - 判断能力がある患者の治療拒否
治療拒否の理由を十分把握し,治療による患者の利益と不利益を十分に説明した上で,患者の望まない治療を拒否できる権利を認める。
必要に応じて院内倫理委員会に事例相談を行い,その決定に従う - 宗教的輸血拒否に関する対応
宗教的輸血拒否に関する合同委員会のガイドラインを参考にする。患者の意思を尊重し可能な限り無輸血治療に努めるが,「輸血以外に救命手段がない」場合,輸血実施を検討する。 - 延命治療,心肺蘇生,蘇生不要指示
心肺蘇生の有効性を患者や代理人に説明し,その意思を尊重する。
必要に応じて院内倫理委員会に事例相談を行い,その決定に従う - 臓器移植,脳死判定
「臓器の移植に関する法律」の運用に関する指針(ガイドライン)に基づき検討し,院内臓器移植に関する委員会の決定に従う。 - 臨床研究,治験
院内倫理委員会へ申請し,その決定に従う。 - その他の倫理的問題
臨床倫理指針の原則に従い判断する。 - 必要に応じて,院内倫理委員会へ事例相談を行い,その決定に従う。